3月15日(土)に開催する「イナシキライド・フォトサイクリング」のスポット候補地を回る探訪ライドの後半です。今回も前回同様に稲敷市役所からスタートし、主に西側エリアを回る約58kmのコース設定。一部市外にも出ちゃいましたがそこはご愛敬。
イベントにご参加の方は予習に、イベントに出ない方もぜひ稲敷市の魅力を見ていただき、稲敷でサイクリングしていただければ幸いです。
※なお本項で紹介したスポットは必ずしもイベント当日のスポットではありませんのでご注意ください。
行程説明
前半と同様に今回も稲敷市役所からスタートする。イベント当日は和田公園がスタートなので注意してもらいたい。今回は西側を中心に回るほか、新利根川沿いを走ってみるルート設定とした。
スタート リバーサイド公園~新利根川
スタートしてまもなく、江戸崎商店街を抜けると「稲敷リバーサイド公園」に出る。稲敷市は川の多い街だ。利根川、新利根川はもちろん、こちらの公園は小野川に隣接しており、公園沿いにはボートが係留されている。稲敷は水資源が豊富なだけではなく、河川の利用も積極的だ。リバーサイド公園にはドーム型の遊具やかぼちゃの形をしたアスレチックがある。稲敷市の名産品の一つである江戸崎かぼちゃをモチーフにしているとのことだ。
新利根川は酪農天国
公園を後にし県道103号線を南下する。途中、「あずま健康センター」にも立ち寄ろうかと思ったが今回は時間の関係でパス。市内で唯一のスーパー銭湯とのことなので、イベント後にでもぜひ利用していただきたい。
しばらく走ると川沿いに出る。利根川に比べれば川幅は狭いが、しっかりとした一級河川の新利根川。川の両岸に道路があり、車両も通行するので注意しながら走行する。川辺というだけあり平坦。しかも川自体も直線なため見渡す限りの一本道の光景が広がる。直線番長(古い)にはたまらないスポットだ。
川の左岸を東側に進むが途中行き止まりとなってしまった。ちょうどバイパスの工事が行われているようで、残念だが少し戻って右岸へ渡る。おそらくイベント当日も工事があるはずなので、走行時には看板に注意してもらいたい。
目指したスポットは「新利根チーズ工房」。この辺は昔から酪農が盛んであちこちの農場で牛が放牧されている。こちらの農場では牧草で育てた牛のミルクをチーズにしているとのことで、稲敷でも隠れた名産品なんだそうだ。川沿いに小さな看板を目印に進むとチーズ工房に到着。しかしながらオープンは12時30分から…。現在9:30。さすがに3時間も待つのは忍びないので残念ながらパスする。イベント日も開店時間は同じなようなので、スポットになった際は時間を注意して回ってもらいたい。
新利根川から見る富士山~平井家住宅
チーズ工房に後ろ髪をひかれつつ次のスポット「平井家住宅」を目指す。新利根川の上流(西側)へ向かっていると、今回も遠方に雪をかぶった山が見えてくる。この日も天気がよく富士山がきれいに見えた。茨城県内で富士山が見えるスポットといえば筑波山だが、ここ稲敷から見る富士山もとてもきれいではっきりと見える。空気が澄んでいる証拠だろう。
「平井家住宅」は国の重要文化財の指定を受けた歴史建造物。作られた正確な年代は不明とのことだが、江戸時代の寛文年間(西暦1661年~)には建てられたと考えられている。建物規模は間口19.2メートル、奥行9.7メートルで、平面積約182平方メートル。ほぼ長方形の平面をもち、土間の東側北半部が張り出してカマドを据えている。なおこちらの施設は会館日が火曜~木曜となっており、イベント日は閉館している可能性が高い。もしスポットになっているようであれば入口から撮るようになるのでご了承を。
(おまけ)接触酸化池…ってなに?
平井家住宅を後にしてまた新利根川を進んでいると川沿いに少し大きめの公園がある。水車らしきものも見えたので公園内に入ってみると、物々しい立札が。「接触酸化池」言葉だけ聞くと塩酸とか硫酸とか酸化性の池で入ると溶けてしまいそうな…。しかし奥に見える池には水はなく、妙な張り?がめぐらされた不思議が空間が広がっていた。
ちょうど散歩中のご老人がいたため、お尋ねしてみると、この公園はこの地域の土地改良区が作った公園なのだと。そしてこの池も水質を改善するための施設だったそうだ。今はもう使われてないらしく、池の裏にあった水車も今はもう動いていなとのこと。後で調べてみると接触酸化池とは微生物の働きによって水質を浄化(有機物を酸化)するための施設とのこと。あまりフォトスポットにはならなそうだが、自転車に乗っているといろいろな発見があるものだ。
いろいろな工場、いろいろな動物たち
稲敷市は圏央道が市内を通っていることもあり、流通拠点とも近いことから工場立地も盛んだ。市内には7つの工業団地があり50社近い製造業が工場を構えている。道すがらみなさんにもなじみ深いブランドを発見したので紹介しよう。
ネスレ日本株式会社(霞ヶ浦工場)…スイスの本社がある世界最大の食品メーカー。ネスカフェブランドのコーヒーを中心にキットカットやミロなどが日本でもなじみ深い。ここ稲敷にある霞ヶ浦工場は日本国内に3ヶ所ある工場の一つ。先に挙げたキットカットのほか、スターバックスの製品も作っているとのことだ。
株式会社SHOEI(茨城工場)…自転車乗りにはいまいちなじみがないかもしれないが、世界的にも有名なバイク用ヘルメットメーカーのSHOEI。ホンダバイクとのコラボで一世を風靡した記憶が懐かしい。ここ茨城工場は岩手とならび国内の二拠点の一つ。
※写真を撮る際はくれぐれも交通(入出庫車)の邪魔にならないよう。また敷地内は撮影禁止の場合もあるため、公道上の看板などを撮影するようにしてください。
さて、ルートは稲敷の西端へ。「こもれび森のイバライド」はおそらくスポットになるであろう。こちらはシルバニアファミリーをコンセプトにしたテーマパークで、日本最大級のエアー遊具など子供から大人まで楽しめる施設だ。ぜひ家族連れでも出かけてもらいたい。
イバライドの周辺には競走馬の育成牧場や乗馬センターが多数ある。ちょうど美浦村(JRAトレーニングセンター)からもほど近いこともあり、馬もたくさんいる。フォトサイクリングと言えば動物を撮影するミッションが毎回出されている。もし動物ポイントがあるのであれば西エリアでは馬。南側は牛と撮影しやすいポイントがあるので頭に入れておいて損はない。
世界一の大仏様(エリア外)
筆者は茨城県に住んでもう20年ほどになるが、実はかの有名な「牛久大仏」を見たことがない。※高速道路上では見たことがある
せっかくの機会なので、大仏様を見てみようと少し足を延ばすことに。なお牛久大仏は稲敷市ではなく牛久市なのでエリア外。当然フォトスポットにはなっていないのでこの記事は蛇足である。
牛久大仏は全高120メートル(像高100メートル、台座20メートル)あり、立像の高さは世界で6番目。ブロンズ立像としては世界最大(ギネス記録)。浄土真宗東本願寺派本山東本願寺によってつくられている。
筆者も以前は町立か県立の公共施設だと思っていたが、実は純然たる宗教施設(民間施設)。とはいえ檀家や仏教徒以外ももちろん入ることができ、外国人観光客もたくさん。この日(日曜日)も天気もよかったので多くの観光客でにぎわっていた。さすがにクリート履きで中に入る勇気はなかったので写真を撮って退散したが、外から見てもその大きさに圧倒されつつ、ほのかに香るお香が不思議な雰囲気を醸し出していた。
まとめ~イナシキライド・フォトサイクリング攻略法
本当はもう少し北側エリアやエイドとして楽しみにしていた定食屋等を回る予定だったが、牛久大仏に寄ったことがあだとなり時間切れ。エイドも取らずゴール地点へ戻ってこの日のライドは終了となった。
2日間に分けて回った稲敷市内。総距離は約110km。ライド時間としては賞味6時間半といったところだろう。イベント当日は10時スタート、15時ゴールなので制限時間は5時間。牛久大仏を除いたとしてもギリギリ大回り一周できるかどうかという時間だ。
フォトサイクリング(競技)の定石は高得点のスポットをいかに効率よく回るか。スタート地点から通りスポットの方が高配点される傾向が強いため、勝ちを狙うには高配点スポットをどのように回っていくかが攻略のカギになるだろう。
一方でイベントには欠かせない「ミッション」も重要だ。一つのミッションでも高配点スポット1つ分程度の得点があるので、優勝目指すのであればミッションも決して落としてはいけない。筆者がゲームマスターから仕入れた情報では、今回はスポット数、ミッション数も過去最大(比較:フォトサイクリングin大子/in桜川)とのことだ。まずすべてのスポットを回るのば無理だと思うので、どの地点を回るか、またどのタイミングでミッションをこなしていくか、時間と距離を見計らって戦略を立てていく必要がある。
来週末の開催が迫ったイナシキライド・フォトサイクリング。参加者は総勢100名。今回も様々なスポット、ミッションを用意しているので存分に春の稲敷を楽しんでもらいたい。
参考資料
稲敷市HP https://www.city.inashiki.lg.jp/
稲敷市観光協会 http://www.inashiki.com/
イナシキライド https://www.city.inashiki.lg.jp/page/page008262.html
※ページ内のサイクリングマップはとても参考になりますのてぜひ事前にお目通しください